教員コラム
高齢者の転倒を防ぐ新たな知見
高齢者の転倒を防ぐ新たな知見
2025年12月21日 第14回日本支援工学理学療法学会学術大会にて発表
執筆者:
東京保健医療専門職大学
理学療法学科 博士(医学)・登録理学療法士・介護予防認定理学療法士・公衆衛生専門家
富田 義人 准教授
この研究のポイント
東京保健医療専門職大学(TPU)の先生たちが、高齢者の転倒予防につながる重要な研究を行いました。歩いているときの足の動きと筋肉量の関係を調べることで、転倒を防ぐ新しいヒントを発見したんです!
どんな研究をしたの?
高齢者が転倒しないためには、筋肉量の維持がとても重要です。特に「サルコペニア(加齢による筋肉減少)」の予防がカギになります。
今回の研究では、地域に住んでいる中高年者の方々に協力してもらい、歩いているときの足の動き(専門的には「足部プロネーション」といいます)と体の筋肉量の関係を詳しく調べました。足部プロネーションとは、歩くときに足が内側に傾く動きのことで、この動きが大きすぎたり小さすぎたりすると、体のバランスに影響が出ることがあります。



何がわかったの?
研究の結果、足の動きと筋肉量の間に関連性があることが分かりました。この発見は、高齢者の転倒予防に新しい視点をもたらすものです。
足の動きをチェックすることで、筋肉量の変化や転倒リスクを早めに見つけられる可能性があります。そうすれば、理学療法士が一人ひとりに合ったトレーニングや予防プログラムを提案できるようになるんです。
TPUの魅力ってどんなところ?
この研究は、富田義人先生をはじめ、安田和弘先生、重國宏次先生、そして十条かねたか整形外科クリニックの金高正和院長という4人の専門家が共同で行いました。TPUでは、学内の先生だけでなく、地域の医療機関とも連携しながら、より質の高い研究を進めています。
この研究は、実際に地域に住んでいる中高年者の方々の健康を守るための実践的な内容です。TPUでは、机の上だけでなく、実際の社会で人の役に立つ研究を大切にしています。
研究成果は「日本支援工学理学療法学会」という全国規模の学術大会で発表されました。最新の技術と理学療法を組み合わせた「支援工学」という分野で、TPUの研究が注目されています。
理学療法士を目指すあなたへ
高齢化が進む日本では、お年寄りが元気に自立した生活を送れるよう支えることが、とても重要になっています。
転倒は高齢者の生活の質を大きく下げてしまう原因の一つです。骨折して寝たきりになってしまうこともあります。理学療法士は、そうならないように予防したり、万が一転倒してしまった後のリハビリをしたりする専門家です。
この研究のように、歩き方を科学的に分析して転倒を予防するという最新のアプローチを学べるのが、TPUの特徴です。将来、理学療法士として高齢者の生活を支えるために、こうしたデータはとても役立ちます。
研究者紹介
富田 義人(とみた よしひと)
東京保健医療専門職大学 准教授(理学療法士)
安田 和弘(やすだ かずひろ)
東京保健医療専門職大学 教授(理学療法士)
重國 宏次(しげくに こうじ)
東京保健医療専門職大学 講師(理学療法士)
金高 正和(かねたか まさかず)
十条かねたか整形外科クリニック 院長(整形外科医)
執筆者プロフィール
富田 義人(YOSHIHITO TOMITA)

東京保健医療専門職大学 理学療法学科 准教授
博士(医学)・登録理学療法士・介護予防認定理学療法士・公衆衛生専門家
専門領域:生理人類学、高齢者、介護予防、予防、転倒、サルコペニア
