教員コラム
地域でイノベーションを起こせるキーパーソンの特徴って?
地域でイノベーションを起こせるキーパーソンの特徴って?
コミュニティ・イノベーションシップ(CIS)尺度の検討から
2025年6月1日 第47回地域経営学会研究大会(於:福島学院大学)にて発表
執筆者:
東京保健医療専門職大学
作業療法学科(公認心理師・臨床心理士)
小野寺哲夫 准教授
この研究のポイント
東京保健医療専門職大学(TPU)の先生と福島学院大学の先生が共同で、地域の問題を解決し、新しいイノベーションを起こしていける人の特徴について研究しました。
みなさんも知っているように、関東圏はもとより、東北地方などにおいて高齢化や人口減少などの問題が深刻化しています。人が少なくなれば、お店や工場などの地域の産業も衰退していきます。このように、地方自治体は希望に満ちた未来が見えず、閉塞感に悩まされています!
そこで福島学院大学の経営学博士である遠藤哲哉教授と心理学博士であるTPUの小野寺准教授がコラボして、地域住民と一緒に地域の未来を作っていける人(このような人材のことを「キーパーソン」といいます)の研究を行いました。
どんな研究をしたの?
地域の課題に向き合いながら、閉塞感を払しょくし、希望に満ちた明るい地域社会を住民と一緒に作って行けるキーパーソンの特徴について研究を行いました。この研究は、第47回地域経営学会研究大会にて発表され、専門家からの多くの反響をもたらしました。
小野寺先生と遠藤先生は、行動科学における綿密な先行研究に基づいて、コミュニティ・イノベーションシップ尺度(オリジナル)を開発し、その因子構造の解明と、尺度の信頼性と妥当性を確かめました。
何がわかったの?
研究の結果、住民を巻き込んで地域社会にイノベーションを起こしていけるキーパーソンの5つの特徴が浮かび上がってきました(図表1を参照)。
図表1 コミュニティ・イノベーションシップ(CIS)尺度を構成する5因子

ちょっと難しそうなカタカナがいっぱい出てきていますが、高校生のみなさんでも直観的にわかりやすくしたのが下図です。
地域を変えていける人の5つの特徴は、①パイオニアの力、②チームの力、③共感の力、④つながりの力、そして⑤チャンスの力です。

TPUの魅力ってどんなところ?
TPUのシンボルは「ファーストペンギン」だってこと知ってましたか?
ファーストペンギンは、もともとは自ら未知なる海にリスクを取って最初に飛び込むペンギンのことです。
今回の研究からわかったことは、TPUが掲げるファーストペンギンの特徴とコミュニティ・イノベーションシップ尺度で測るキーパーソンの特徴がピタッと重なっていたということです。
作業療法士や理学療法士を目指すあなたへ
みなさんも知っているように、作業療法士や理学療法士を養成する学校はたくさん存在します。が、あえて困難な道へ自ら飛び込み、その分野でイノベーションを起こしていけるような人間になりたいと考えるならば、今回紹介させていただいた私たちの研究が示すように、ファーストペンギンを掲げるTPUは最適な選択肢になるでしょう!

地域という名の群れを導く 「ファーストペンギン」 として、
TPUの仲間と共感し、不確実性を楽しみ、
勇気をもって未来の海に飛び出しましょう!

【研究者紹介】
小野寺哲夫(おのでら・てつお)
東京保健医療専門職大学リハビリテーション学部作業療法学科准教授(公認心理師・臨床心理士)
遠藤哲哉(えんどう・てつや)
福島学院大学地域マネジメント学科教授(経営学博士)
【参考文献】
小野寺哲夫・遠藤哲哉(共著): 地域変革を成し遂げられるキーパーソンの特徴に関する研究-コミュニティ・イノベーションシップ尺度の信頼性と妥当性の検討. 地域経営学研究, 6 (2), 1–32, 2024.
執筆者プロフィール
小野寺 哲夫(TETSUO ONODERA)

東京保健医療専門職大学 作業療法学科 准教授
臨床心理士、公認心理師
専門領域:臨床心理学、社会心理学、家族心理学、組織心理学
